シュ・ミゼラブル

趣味多すぎてパンク。雑な感想、メモ

赤ちゃんみたいな中井貴一をみんなで応援する映画『記憶にございません!』を観てください※(たぶん)ネタバレなし

三谷作品×中井貴一主演×記憶喪失の総理とかそんなんね・・・・面白いに決まってるんですよ。
以前ゴジラを観るため映画館に赴いた時にこの映画の宣伝に出会い、絶対観るって決めた。 
政治パロディネタも、「いつもはかっこよく決めてるおじさん」がおかしなことになってるのも大好きなので。
演じる役者を決めてアテ書きをすることで有名な三谷さんだが、彼もこれを思い付いたときは笑いが止まらなかったと思う。ちなみに自分も高校時代文化祭の劇でアテ書きの台本を書いたことがあるが、設定考えるだけで息止まるくらい笑った。
中井貴一がこんなみっともない姿でうろついていたら」「中井貴一がこんな純粋な目をしていたら」「中井貴一がこんな弱気発言をしたら」・・・・
三谷幸喜の俳優・中井貴一への愛を感じたし、わたしもたぶん好きなんだろうなと気付いた。
 
「絶対に観に行く!」と言っては毎回タイミングを逃し結局観ぬまま上映終了した映画を多く抱える人間だが、今回は強い意志で公開三日目、意気揚々と映画館に向かった。
 

 

正直「中井貴一が演じる総理大臣が記憶喪失になる」っていう設定の時点で出オチ感がある。宣伝で盛り上げて、それがもうネタバレみたいなもんで、中身はまあまあなのかなって思いがちなんですよ、純粋じゃないので。そういう映画よく出会いますし。
でもこの「記憶にございません!」、宣伝の何倍も本編に情報があふれていて宣伝の何倍も笑います。三分間に一回「なんやねん!」と言いたくなります。・・・あっ 三分間に一回はちょっと言い過ぎかも。
 
で、実際何がどうよかったのか書かなければ感想にならないのだが、もう何を書いてもネタバレになってしまうんでほぼ書けない実情。
話の展開はもちろん、誰がどんな感じで出てくるとか、どのキャラクターがどうで面白くて期待とか、こんなシーンがすきとか、どれを書いてもネタバレになる。知っててもどうってことないかもしれないけど、知らない方が絶対楽しいので。だから表面的なことしか言えない。
とりあえず首相秘書官のおディーンの横顔が美しくて、事務秘書官小池栄子さんがかっこよくてキュートで、秘書官補の迫田さんは何してるんかわからん。記憶喪失の総理大臣を守る秘書達がすてき。あと濱田龍臣君の演技が顔芸入っててすき。
 
好きなシーンのうちの一つをあえて言うなら、序盤の交差点のシーン。
みっともない姿の中井貴一がぶるぶる震えていて、「よくわからないけど家出してどうしたらいいかわからずテンパっている犬」みたいで本当に笑った。こんなん見たことないし。なんで交差点でぶるぶる震えてるんだ。面白すぎたので家に帰ってマネしました。
 
登場人物それぞれどこか抜けていたり、おかしなところがあって人間くさい。そして愛らしいので、大好きになる。「人間のおかしさ」を描くプロです、三谷監督は。
記憶喪失総理の中井貴一は何も知らなくて、もうこれは赤ちゃん。何か新しいことを知ると赤ちゃんみたいなピュアな笑顔を見せるし、おディーンに叱られると赤ちゃんみたいにしょげるので、みんなで応援したくなる。これ応援上映できる、やろうと思えば。
そんな赤ちゃん総理の行動に始終ヒヤヒヤしっぱなしだが、イライラはしないし、最後はハッピーな気持ちに包まれる。
変わることの難しさ、難しいけど勇気をもって変わってみると見えてくるもの、物事をシンプルに見て行動してみると変わるもの・・・
主人公は平成史上最低支持率の総理なので、まあ最悪な人間でした。周りから伝えられるこれまでの自分の姿に「最低な人間だなあ」と落胆する。またその姿に観客は笑う。しかし、自分が見えていないのは彼だけだろうか?我々も、自分のエゴな部分にどれだけ気付けているのだろうか?と考えさせられたりもした。
もちろんこんな話、現実的じゃない。けどこんなファンタジーがあってもいい。
登場人物は政治家たちだが、思想の話でもない。人間の話。人間と人間の話。だから関係ない世界の話ではない。
楽しい中にも考えされられる部分もあり、皮肉もあり、感動もあり、愛があり、そして最後はハッピーになり・・・。
なんて贅沢な時間だったのだろうか。洒落てる。だから三谷作品は面白いなあと思う。
このハッピーを抱えてしばらく生きていきたいって思った。
 
追記:
「記憶にございません!」の公式サイトのURL、「記憶なし_ムービー」で笑った。
それと「中井貴一」でGoogle検索したらこの並びで出てきてもうダメ、いかんでしょってなった。